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UNcovering:こんな時だからこそ、ブランディングを試みる広告主たち – イギリス編

なぜいま彼らのブランド好意度が上がっているのか?

UNcovering:こんな時だからこそ、ブランディングを試みる広告主たち – イギリス編

新型コロナウイルスの感染拡大が続き、この人類が直面する試練は、広告業界へも大きな影響を与えています。そんな中、海外では消費者に前向きなメッセージを発信し、ブランドとしての信念を伝えようとする動きが目立っています。それは困難な状況だからこそ、消費者がブランドに対して、明確な姿勢を求めているからです。前回のフォード、ギネス、リゾルの3つのブランドの動画に対するアメリカ消費者の反応と同様に、イギリスで調査した今回も、消費者に前向きなメッセージを伝えることが出来たブランドは信頼され、好意度が上がっていることを視聴者の動画クリエイティブに対する感情反応を分析するUnrulyEQにより、確認できました。

最初の2つは、国民全員が自宅隔離中という状況下で、人とのつながりをテーマに自撮りやビデオチャットというコミュニケーションプラットフォームを活用して消費者を大いに共感させた動画と、後半の2つは消費者がいま最も気になる情報を分かりやすく伝えるために、実際の従業員を起用したり、アニメーションのみでシンプルにソーシャルディスタンス(社会的距離)の取り方を紹介した動画です。

調査概要

調査したのはイギリス最大の民間放送局であるITV、酒造メーカーのジャックダニエルズ、そしてイギリスの大手スーパーマーケットチェーンのテスコ(Tesco)とセンズベリーズ(Sainsbury’s)の4つのブランドの動画です(イギリスの人口分布に沿った年齢構成で一般的消費者へのパネル調査を実施)。調査結果は、Unrulyが保有する3兆以上の動画視聴データと100万人以上のパネルによる消費者心理データや様々なビジネス指標データの中で、イギリス市場での業種ごとの標準値と比較しました。

今回ご紹介する4つの動画の視聴者の反応のまとめは以下の表でご確認いただけます。表の中のEQスコアとは、動画視聴によって何%の視聴者が非常に強い感情を抱いたかという感情反応指標(*)と動画視聴後のブランド好意度と購買意向のブランド指標(*)を掛け合わせた総合スコアで、市場標準値の5.0と比較します。EQスコア以外は、イギリス標準値と比較した際のリフト(増幅率)が表示されています。

まず最初は、今回ご紹介する4つの動画の中でも最も視聴者が好反応を示したイギリス最大の民間放送局であるITVの動画と、シンディ・ローパーの「True Colors」に乗せたジャックダニエルズの動画です。両者ともにイギリス国内ではほぼ全ての人が自宅隔離をしているという状態を背景に、自宅で撮影されたいくつもの動画を編集したものです。

ITV – 動画:Apart. But Never Alone

ジャックダニエルズ – 動画: With Love, Jack

視聴しているほとんどの消費者が今まさに経験している自宅隔離とういう状況の中で、テクノロジーを使って離れていてもコミュニケーションをとり続けようという呼びかけを、ITVは番組を持つセレブ司会者たちがそれぞれの自宅で撮影したもの、ジャックダニエルズは一般の消費者がそれぞれの自宅で撮影したものをつなぎ合わせました。

イギリスの消費者の反応をEQスコアでみると、ITVは6.7、ジャックダニエルズは6.5と非常に高いEQスコアでした。感情反応の詳細(以下の表)をみると、皆が家に居ながらもコミュニケーションを続けようという前向きで希望あふれる呼びかけに「温かみ」や「幸せ」を非常に強く感じ、自宅から撮影した動画で消費者に前向きなメッセージを伝えようとしているブランドの姿勢に対し「誇り」も非常に強く感じました。消費者は動画に大いに共感し、ブランドに対する好意度のリフトも高く、イギリス標準値と比較してITVは+36%、ジャックダニエルズは+26%ものリフトがありました。

続いてイギリスのスーパーマーケットチェーンの最大手であるテスコの動画と、テスコに続く大手のセンズベリーズの2つの動画を合わせてご紹介します。

テスコ – 動画:Some Little Helps For Safer Shopping

センズベリーズ – 動画:Help Stop The Spread 

テスコもセンズベリーズの動画も、新型コロナウイルス感染拡大状況下において、顧客がお店で安全にショッピングができるように、ソーシャルディスタンス(社会的距離)の具体的なとり方、またそのお店で働く従業員全員も安全に働くための施策の紹介が主な内容で、テスコは実際の従業員たちが実店舗で説明し、センズベリーズはアニメーションとテキストのみを使って非常に分かり易く紹介しています。

 

イギリスの消費者の反応をEQスコアでみると、テスコは6.6、センズベリーズは5.9と両者とも標準値5.0を上回る、非常に高いEQスコアでした。実際の従業員が説明したこともあってか、特にテスコの方がより感情反応が良好でした。特徴的な反応は、両者とも一人ひとりが安全のためにできる行動を具体的、且つ分かり易く紹介したところが、非常に多くのイギリスの消費者に「情報を得られた」と感じさせ、いまだからこそ、消費者が求める正しい情報というニーズに応えることにも成功しています。

両者共通して特徴的だったイギリスの消費者反応は(以下の表参照)、クリエイティブとしてはシンプルな構成だったにもかかわらず、一人ひとりがこの困難を乗り越えるために共に協力し合ってソーシャルディスタンス(社会的距離)をとろうという働きかけに「心温まる」と感じさせ、また顧客と従業員の安全を最優先する姿勢も明確に伝わり、非常に強い「誇りに思う」という感情も抱かせました。

結果的に、動画視聴後にテスコでお買い物をしたいと回答した消費者は48%(イギリス標準値よりも57%のリフト)、センズベリーズは41%(イギリス標準値よりも32%のリフト)にも及びました。同様に、ブランドに対する好意度も非常に高いリフトが見受けられました(イギリス標準値と比較し、テスコ +68%、センズベリーズ +34%のリフト)。

不安定な時代におけるブランドコミュニケーションとブランド構築/ブランド維持

新型コロナウイルスによる危機的な状況下で、ブランドがどのように消費者とコミュニケーションをとっていくのかは、非常に難しい課題です。しかし、この先行き不安ないまだからこそ、消費者はブランドに、正しい情報を求め、前向きで明確な姿勢を示して欲しいと感じています。明確なメッセージを消費者に伝えることが出来れば、ブランド構築にもインパクトがあります。

弊社は、世界的な新型コロナウイルスの感染拡大状況下の先の見えない不安がある中で、少しでもブランドや広告主のお役に立つようなインサイトを得るために動画クリエイティブに対する消費者の感情反応を分析する「UnrulyEQ」を活用し、調査を行っています。

Unrulyの感情分析ツール「UnrulyEQ」は、ブランドのメッセージが消費者に意図通りに伝わっているかを確認することが可能です。

UnrulyEQ調査など、弊社がお役に立てることへのお問い合わせやご質問はこちらからどうぞ。

調査結果の詳細:

ITV – 動画:Apart. But Never Alone

ジャックダニエルズ – 動画: With Love, Jack

テスコ – 動画:Some Little Helps For Safer Shopping

センズベリーズ – 動画:Help Stop The Spread

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